Diary?::2006-03-31

00:43

英単語の暗記などの効果を上げるには (というかまともな効果を出すには) 、適度に間を開けるのがいいという話を聞いたことがある。脳味噌が忘れかけた時にまた練習を開始することで、より強く記憶されるという理屈らしい。

同じ事は反復練習を必要とするもの全般にいえる……のか? ようわからん。とりあえず明日一日は今日練習したフレーズを一切弾かないでみようか。

12:48

そういえば俺は辛い今日を乗り切ればより良い明日が来るという考えを擦り込まれて育ってきたように思える。まあ、そんな明日は絶対に来ないか、俺が気が付かないうちに過ぎ去ってしまったかのどちらかだが。

なんというか、相手に対して確実に苦痛な選択肢を「それさえ我慢すれば」「今を乗り切れば」という言い回しで押しつけるのは、良く言って詐欺師、悪く言えば強姦魔だよな。自らが心の底から望んだ困難 (PC 持たずに情報系の大学に進学とか) であればそれは有意義だけれど、他人から押しつけられた困難 (習い事全般) は貴重な時間ともっと貴重な精神の浪費でしかないよ。

我慢だとか根性だとかは自発的に発生させるか、そうでなければ何か合理的な (つまり感情によらない) 理由を付けて要求するものであり、ステレオタイプなスポ根的苦痛至上主義には反吐が出る。

……などということを、アンチ根性 ミニリンク集の各記事を読みながら思った。

20:37

別に信仰心を持つ事自体は悪いことじゃない。というか、人間には多かれ少なかれ信じる何かが必要だろう。つまり、ここまでなら疑わなくてもいいという最低限のライン、それが信仰の持つ側面の一つだと思う。もしも信仰心を持っていなかったら、きっとその人は酷く不安定な人間になってしまう。気がする。

異なる信仰を持つ者同士が争いを起こす理由というのは、一方のこれは疑わない事にしようラインがもう一方の閾値を満たさないからに他ならない。「お前が何故これを信じているのかわからない」「お前こそなんでこれを疑うんだ」というパターン。ほら、こっちが科学的に考えているのにそこに宗教を持ち込むクソ野郎っているでしょう。え? いない? それは幸運だな、俺はそういうのと毎日顔を突き合わせてる。

そしてこういった信仰の違いによる争いが起こるもっと根本的な原因は、きっと持っている信仰の数があまりに少ない人がいるからなのだろう。例えば (まともな) 科学者でありクリスチャンであるという人がいたとして、その人はその二つの信仰の間で折り合いを付けているだろう。でももし一つの信仰しか持っていなければ、その信仰と競合する他の信仰の持ち主と争うことになる。まあ信仰にも信心深さの度合による優先順位があるだろうから、一概にはいえないだろうけど。

俺が今まで争ってきた連中を思い起こすと、見事なまでに信仰しているものが違っている。あるものは神秘的な意味での宗教 (祈ったら病気が治ったとかその類) を信じ、あるものは合理性よりも感情論を信じ、あるものは俺の破滅を信じていやがった。結局、どこかで何らかの形で殲滅戦が行われるのには変わりが無い気がする。

俺はお前じゃないと言って全ての争いから身を遠ざける生き方もあるが、相手の信仰が世界を侵蝕したとして、そこに自分の居場所があるのかという問題がある。少なくとも戦っているうちは、自分の居場所が出来ることを信じていられるのだけど。

ところで俺は何を信仰しているんだろう? 多分、周りから見て「何でこいつはこれを疑ってないんだ」と突っ込みたくなるものが俺の信仰なのだろう。つまり癖と同じでなかなか自分の信仰には気が付けないし、それどころか同じ信仰の持ち主にも気が付くことが出来ない。そうなると、ある信仰が他の競合を全て駆逐すると、自動的にその信仰も表舞台からは消えることになる。でも殆んど一つの教えが国を統一しても、それが消えることは無かったんだよな。もしかしたら心の底では信じていない不信心者、こいつがどこの世界にも案外多いのかも。

全然関係ないけど、本当に一切の信仰を持たない人がいるとすれば、きっとその人は自殺してしまうのではないかな。文豪とか芸術家で自殺するタイプの人、そういう人達ってのはつまり自分らしく活動しているうちに自分で自分の信仰を破壊してしまったんじゃないか? 文学とかには全然疎いんで的外れだとは思うけど、話を聞く限りではそういう印象を受ける。

22:19

「柳生十兵衛七番勝負」が終わった。ラストの方で出てきた「後の由比正雪である」に (主に石川賢版「魔界転生」などで) 妙な伝奇 / 時代物に毒されつつある俺と妹は薄笑い (大笑いじゃないからね。こういうのは目配せしあって薄笑いを浮かべるものだからね) 。そうか、こいつが後の由比正雪か。

ドラマ全体の感想としては、とても面白かったなと。基本的に最前線で斬りあっている剣士たちは己の信念に忠実に生きているだけで、影では腹黒い俗物たちが醜い笑いを浮かべているという構図、やはり俺はこのパターンが好きなのだな。

あとこのドラマの宮本武蔵は剣豪を通り越して仙人になってた気がするというか、一人だけ住んでいる世界が違っていたなあ (十中八九、役者のせいだと思うんだけど) 。

22:52

Wikipedia の面白いページをどうにかして楽に見付けられないかなーと思っていたのだけど、そうだ、こういう時こそはてなブックマークを使えばいいんじゃないか。

そう思い立ってhttp://ja.wikipedia.org の注目エントリーから物色中。

Written by Kuwata Chikara
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