ここは、ってかこいつは禍神じゃねえか。なんだ、またこいつをぶっ倒すのか? ぶっちゃけ倒すだけならプログがソロで斬りかかれば一撃だろ? | |
いや、ちょっと今回は違う。今回やるのは、本編ではやらなかった……いや違うか。 思いついたはいいけど、ある制限によりできなかった攻略方法だ。 | |
何だそりゃ? ってか制限? | |
うん、まあ妙なこだわりのせいで出来なかったっていうのが真相ね。 | |
それと、ちょっとこいつを見てくれ。 |
これ、二周目パーティの面子か? | |
二周目三週目で全クラスを登録したから、いろいろ調査が進んでんだよ。 | |
禍神についてはまだよくわからない事があったんだけど、おかげでだいぶわかったことがあるわ。 | |
まず禍神の第一形態だけど、触手が全部残ってると以下の順にローテーション行動をとってくる。 |
ところが、実は「この先」があった。それが写真の状況だ。 | |
んー、何の変哲もない状況じゃね? | |
ターン数と攻撃を見てみなさいよ。今20ターンめってことは、何が来るターン? | |
えーと、プロトンサンダーが3の倍数ターンでその前だから……アイステンペストか? | |
そして写真では何が来てるんだ? | |
プロトンサンダーだな。ってあれ? | |
調査の結果、20ターンめ以降はランダム行動っぽい事が発覚した。 | |
へぇ。でもどっちにしろ第一形態は触手を叩き壊していけば瞬殺だろ? | |
俺が倒すんならな。それともう一個、触手の完全な第一形態は全属性を大幅カットだが、無属性は通る。 | |
その無属性攻撃で大ダメージを与えられれば、触手が復活してきても倒せるわけね。 | |
おいおい、まさか触手を破壊せずにこいつをぶっ倒そうって事か? | |
そういうわけでもねえんだが……ってかまず今回は多元抜刀を封印する。 | |
はぁ? ちょっと待てよ、三人しかいねえ俺たちにとって、多元抜刀は切り札だろ? | |
いやそうでもない。調査の結果、ほぼ確実に禍神をこの三人で倒せる方法が判明したんだ。 | |
実は中の人が本編でのあたしら二人の扱いを不憫に思って、それで多元抜刀なしのパターンを考えたの。 つまり、あたしら二人がアタッカーとして活躍できるパターンね。 | |
そっちのパターンでは、俺は完全にサポートに回ることになる。 | |
しかしそんな方法があったのか。どうも多元抜刀以外の倒し方が思いつかないぜ? | |
そのための調査は結構大変だったってか、いろんなクラスの組み合わせがあった方がいいからな。 二周目三周目で全クラスを登録して試行錯誤していたのは、半分以上は禍神の調査のためだ。 | |
それに、今回の攻略方法は絶対にあたしら三人だけじゃ無理だったものね。 | |
んー、それじゃ新キャラを追加すんのか? | |
ちょっと違う。戦いに出るのはあくまでもこの三人だけだ。詳しいことはスキル振ってからだな。 |
まずは俺の装備とスキルだ。第一形態の攻撃は、俺が分身属性ガードでシャットアウトする。 | |
そうか、どれが来ても全属性でガードを展開してりゃまず大丈夫なわけか。 | |
煙りの末のおかげで回復アイテムの使用数を抑えられるのもポイントね。 |
今回はあたしがメインアタッカーね。天羽々斬を除けば、最強威力の武器はウコンバサラ。 天羽々斬は禍神のドロップアイテムだから、中の人ルールによって今回は禁止。 | |
基本的にその敵のドロップアイテムを元にした装備じゃないと勝てない戦法は却下なんでね。 | |
なるほどなー、その最強武器で一騎当千を仕掛けようって寸法か。しかしまた気になるスキルが…… | |
そこはその、気にしちゃダメ。 |
クイックドロー? 今まではTP回復技としてしか使ってなかったよな? | |
いや、今回は諸事情によりクイックドローでないとちょっと無理なんだ。 | |
一体どういう理由だそりゃ? でもまあ、それ以外はわかるぜ。我流の剣術は一騎当千の火種。 ファイアガードはお前が分身するまでの時間稼ぎ用ってところだろ。 | |
まあ、そういう事になる。 | |
分身展開後は、こいつが全部シャットアウトしてくれるからね。安心してニエになりなさい。 | |
おう、任せとけ……ってあれ? お前今なんつった? | |
(バカ、作戦始まる前に気付かれたらマズいだろ!) | |
(えへへー) | |
それと、ちょっと禍神に挑む前に準備が必要なんだ。 | |
んー、何をするつもりだ? | |
まずはあんたのリミットスキルは幸運のハンマーだ。 | |
おうよ。これも一騎当千の火種だな。あとは何かあんのか? | |
そうそう、触手はあらかじめ全部破壊しておくこと。まあこれは二周目三周目の面子に任せる。 それから……悪いがちょっと黙ってついてきてくれ。 |
はい、というわけで今回も介錯+血染めの朱槍で攻撃力アップ作戦! | |
うおおおおい、また俺が犠牲になるのかよ! | |
しょうがねえだろ、他に適任者がいねえんだから。 | |
くっそー、やたらダメージ床の上を歩かされたから変だなーとは思っていたが…… |
オラァ! | |
ヒイイイイィィィィィ! | |
……合掌。 |
その、こうしてリザレクトすることだし、ね? | |
納得行かねー! 俺だけじゃねえか介錯されてんの! | |
だからあんたが適任なんだって。介錯の前にクイックドローで攻撃できるのがデカい。 | |
それにこいつの分身を介錯するパターンだと、どうしても手順が煩雑になるの。 | |
触手復活によるパターン変化も調べきってないしな。だから俺が全属性ガードを展開しないとダメだ。 | |
パターンを調べきっても、20ターン以内に血染めの朱槍の上限に達するかは微妙でしょ。 その上で第一形態を撃破しないといけないわけだから、ちょっと大変。 | |
ところでまさか、あんたシェイリンを介錯しようとか思ってないだろうな? | |
いやいやいや、そんな事考えた事もねえよ! ってか後が怖いから願い下げだよ! | |
そもそもネクタルがこのタイミングで品切れになってんだよ。採取が面倒なんで、どっちにしろ却下。 | |
あーわかったよ、大人しく介錯されてやるよ。 | |
血染めの朱槍の効果がカンストしたら、そこでネクタルIIで蘇生する。そっからは普通に攻撃だ。 | |
ところでこいつのHPはクイックドローだけじゃ削れそうもないぜ? 俺が蘇生した後は我流+一騎当千が使えるんだろうけどよー。 |
それについては別に主力兵器がある。リミットスキル:クインテセンスだ。 | |
ターンエンドに全体に無属性攻撃の5人技ね。これも血染めの朱槍で強化できるの。 | |
ちょっとまて、5人技? | |
そう、5人技だ。そしてこれが本編では出来なかった理由なんだ。 | |
中の人は本当に本編ではあたしら3人しか登録してなかったのよね。 | |
だから使いたくても使えなかったんだ。何せ3人じゃ、スキルの選択すらできないからな。 | |
えーと、まさか「俺たちだけじゃ無理だった」ってのは、つまり、あれか。 | |
リミットスキルの設定のみ。それさえ突破すれば、実はこの作戦は本編でもできたのよ。 本編でこのやり方の調査を真面目にしなかった理由って、第一形態を倒せないからだったもの。 | |
ちなみに最高まで血染めの朱槍を発動させると、クインテセンスで2300以上持っていくぞ。 | |
そして介錯発動でリミットゲージも溜まるから、回転率が高まるってわけ。 | |
……なんつーか、もう、好きにしてくれや。 | |
最大の問題は、介錯の発動率のバラツキが酷いことだ。こいつが別の問題を引き起こしている。 | |
第一形態を30ターン以内に始末できないと、かなりマズいの。 | |
? |
とか言ってる側から、マジでギリギリで第一形態を撃破だ。これはマズいな。 | |
マズいって、そりゃどういうこった? | |
えーと、第二形態ってね、HP減少以外でもランダムモードになるみたいなの。 | |
おいおいマジかよ!? | |
目安は40ターンを過ぎたあたりのようだ。検証中、43ターンめにランダム化したから変だと思ったんだ。 | |
41ターンめにランダム化したこともあったから、40ターンを過ぎると体勢変化がくるみたい。 | |
ターン数のバラツキがいまいちわからないけど、 |
ってところか? | |
それでこいつのこっから先の行動ってのは、確かこんなだよな。 |
ターン | 行動 |
---|---|
1 | 名状し難き障壁 |
2 | 霧のカーテン |
3 | 混沌への誘い |
4 | ほとばしる瘴気 |
5 | 深淵への供物 |
6 | 攻撃体勢移行〜デモンレイジング |
7 | ライジングクロー |
8 | カオステンタクル |
9 | 元始の灼熱 |
10 | 穢れし氷河 |
11 | 闇に吠える稲光 |
12 | 防御体勢移行〜深淵への供物 |
今までは元始の灼熱のターンに倒してたけど、今回のプランはどうなってんだ? | |
闇に吠える稲光のターンに倒す予定だ。 | |
……ランダム行動が始まるじゃねえかああああああ! | |
いや、実際にはそのターンの時点で瀕死にしてる予定だから、実際には穢れし氷河のターンが分水嶺だ。 | |
ジャスト40ターン、今回は一手遅れたらその時点で敗北決定ね。 |
まずは防御体勢時だが、ここは次のように行動していく。 |
プログ | 防御体勢ラストに挑発をし、デモンレイジングへの準備をする |
シェイリン | ラインヒールとフルヒーリングで後列を回復 |
モーガン | ディバイドガードで混沌への誘いを引き受ける |
ディバイドガードするとこれぐらいのダメージを喰らっちまうが、許容範囲か? | |
HPが前列の分身2体を下回らなければ、それで問題ない。 |
重要なのは、あたしに先陣の名誉を重ねがけすること。そしてこれは防御体勢の最後2ターンでやること。 | |
このタイミングで先陣の名誉を重ねがけすると、ギリギリで41ターンめに先手を取れる。 | |
そうか、形態変化前に攻撃できれば問題ねえのか! |
ここから先は物理三種が連発されるが、まずデモンレイジングのターンの行動はこうなる。 |
プログ | 分身全員で猿飛 |
シェイリン | プログの分身一体に先陣の名誉 |
モーガン | 防御 |
次のターンのライジングクローはあたしじゃ耐えられないから…… | |
俺がディバイドガードか。そのための強斬の護符だな。 | |
つまりこういうことだ。 |
プログ | 分身全員で猿飛 |
シェイリン | プログの分身一体に先陣の名誉を重ねがけ |
モーガン | ディバイドガードをシェイリンに使う |
カオステンタクルは前列の分身が猿飛で無効化。そしてこのターンに最後の仕上げをする。 |
プログ | 前列は猿飛、後列はブレイバントと属性オイルをシェイリンに使う |
シェイリン | モーガンに先陣の名誉 |
モーガン | イーグルアイ |
これで準備完了。ここから先の3ターンで勝負を決めないと、絶対に勝ち目がないわ。 | |
しかし3ターンで60000か。1ターンあたり20000削れないとダメな計算だな。 | |
いや、それは違う。15000ほど削るとランダムモードに突入するから、20000も削っちゃいけない。 | |
何だってー!? ってことはあれか、ギリギリまで削って総攻撃ってことか? |
まずは元始の灼熱のターン、このターンは分身2体で攻撃して一騎当千だ。 | |
攻撃体勢だと炎/氷/雷弱点みたいだから、強化重ねがけ+属性オイルで大ダメージになるわけね。 | |
このターンに与えられたのは12000か。ってこたぁ、次2ターンで48000与えないと勝てないのか。 |
クインテセンスというかリミットスキルを使う理由はもう一つ、一騎当千の火種。 | |
このターンの攻撃と前のターン合わせて、攻撃回数は6回。これじゃ全然足りないんだ。 | |
俺の我流の剣術は当てにしすぎちゃいけねえしな。だからリミットスキルで手数を増やすのか。 | |
それと先陣の名誉で体勢変化の前に攻撃を叩き込めるからな。クインテセンス合わせて9回。 | |
あとはモーガンがこのターンに幸運のハンマーを叩き込めば、次のターンの頭で倒せる計算なの。 |
ところが……
す、すまねえ、幸運のハンマー使い損ねた……さらに我流が2連続で発動しなかった…… | |
あっちゃー、体勢変化が始まっちゃったわ。 | |
今回はダメだとして、また介錯されまくんのか……まあミスったのは俺だし、仕方が…… | |
えーと、この場合って名状し難き障壁が来る事が多いのよね? | |
ああ、大体そうだ。ほとばしる瘴気ならアウトかもしれないが、名状し難き障壁なら勝てる。 | |
……へ? | |
俺たちがこの3ターンで与えたダメージを計算してみろ。 | |
お、おう。まず一騎当千が9回当たってるだろ、クインテセンスと俺たちの攻撃があって…… | |
おおよそだけど、58000以上は与えていると思っていい。 そしてこんだけ強化すれば、一騎当千は防御体勢にも相当なダメージになる。 | |
プログの分身の攻撃、まだ控えているでしょ? | |
しかしカウンターが……ってああああああ! | |
追撃はカウンターの対象外、基本だろ? | |
そうか、確実に残りの一騎当千が叩き込めるのか! | |
そういう事。今回は操作ミスだったけど、一発外すことのリスクヘッジぐらいしてあるさ。 | |
なんつー野郎だ……。 | |
結局全ては計算通り、叩き潰すぞシェイリン! | |
よしきた! その黒光りする脳味噌をブチまけろ、禍神! |
勝った……マジで勝った! | |
以下が俺たちの31ターンめ以降のカバレッジだ。 |
ターン | 禍神 | プログ | シェイリン | モーガン | |
---|---|---|---|---|---|
31 | 名状し難き障壁 | 防御×4 | フルヒーリング→モーガン | 防御 | |
32 | 霧のカーテン | 防御×4 | ラインヒール→後列 | 防御 | |
33 | 混沌への誘い | 猿飛×4 | 防御 | ディバイドガード→シェイリン | |
34 | ほとばしる瘴気 | 防御×4 | 先陣の名誉→シェイリン | 防御 | |
35 | 深淵への供物 | 挑発×4 | 先陣の名誉→シェイリン | 防御 | |
36 | デモンレイジング | 猿飛×4 | 先陣の名誉→プログ | 防御 | |
37 | ライジングクロー | 猿飛×4 | 先陣の名誉→プログ | ディバイドガード→シェイリン | |
38 | カオステンタクル | 猿飛×2 ショックオイル→シェイリン ブレイバント→シェイリン | 先陣の名誉→モーガン | イーグルアイ | |
39 | 元始の灼熱 | ファイアガード 攻撃×2 防御 | 一騎当千 | 防御 | |
40 | 穢れし氷河 | フリーズガード 攻撃×3 | 一騎当千+クインテセンス | 攻撃 (ミス、ハンマー使い忘れ) | |
41 | 名状し難き障壁 | ショックガード (動揺してコマンドミス) 攻撃×3 | 一騎当千 | 攻撃 (動揺してハンマー使い忘れ) |
ってプログてめえもミスしてるじゃねえか! | |
あんたがハンマー使い忘れたのが全ての元凶なんだよ! | |
やっぱり介錯の発動率が悪くて第一形態が長引いたのが、一番マズかったところね。 | |
ったく、大人しく介錯されてればいいものを……。 | |
おーい、お前基本的人権って言葉知ってるかー? | |
本当に今回は凄いギリギリだったけど、もっと介錯が景気良く発動すれば、そんな焦らずに済むはずね。 | |
何ならもう一回やってみるか? もう戦い方はわかっただろ? | |
いーや、勘弁してくれ。もう介錯されんのは懲り懲りだぜ。 | |
冗談だよ。俺だってこんなタイトな作戦、何度もやりたくねえよ。 | |
あー、番外編とはいえ活躍できて良かったー! これでもう思い残すことはないわ。 | |
というわけだ、本当に俺たちはこれ以上ここに残る理由がねえ。 | |
チクショー、納得行かねー! 何で俺ばっかりネタっぽい役回りなんじゃー!? | |
その、中の人も内心「こいつの扱いが酷いにも程があるな」とは思ってるんだけど。 | |
あくまでも中の人の取ったプレイ記録の脚色だからな。しょうがねえだろ。 | |
クイックドローで第一形態のHPを削るのは役に立ったし、今回は不発だったけど我流の剣術もあるし……。 | |
これで結構重要な役回りだったんだからな? それにある意味、一番オイシイ役回りだったわけだしさ。 | |
ぬー、なんか言いくるめられてる気がするぜ。 | |
えーと、言いくるめられちゃいなさい。 | |
よーし、こうなったら冒険者引退とか言ってたのは返上だ、活躍できるまで続けてやるぜ! | |
……はぁ? | |
港へ集合だ、俺たちは新天地を目指すぜ! | |
ちょっと、「俺たち」って、あんた。 | |
……まあ、いつもの三人に戻ったってことでいいんじゃないか? |
そういや、お前らに連行されたせいで報告を忘れてたぜ。 | |
そりゃ悪かったな。 |
えええええ? マジかよ!? | |
あー、それ俺。いろいろ面倒になったんで、解剖用水溶液で片っ端から条件ドロップを集めてたんだよ。 | |
本編では幸運のハンマーも解剖用水溶液も使ってなかったけど、結局面倒になったというね。 | |
中の人が最近多忙だからな。条件ドロップの検証なんてやってらんなかったんだよ。 | |
実は二週目三週目をアナザーストーリーっぽくやることも考えてたけど、面倒なのでボツに。 | |
替わりにやったのがシノビソロだけど、あれ基本は根気の問題で超簡単だからな。 | |
……いろいろぶっちゃけてんなオイ。 |
これでアーモロードでの冒険は終わり。あたしたちの物語は本当にお終い。 | |
最後の最後までネタ役だったけど、まあ笑ってもらえりゃ本望だ。 | |
次作があるのか、あったとしてもプレイ記録ができるのか、そして俺たちが出るのか。 何一つとしてわからないけど、また冒険の日々が始まることを願うよ。 | |
それでは、また会う日まで! |