| おーい、あの野郎が帰ってきたぜ。 |
| さて、いろいろ問いたださないといけないわねえ? |
| おうそうだ、洗いざらい喋ってもらうぜ。 |
| 何だよいきなり。そりゃ確かにちょっと長く静養しすぎたっちゃそうだけどよ。 |
| 静養ねー。キリカゼさんと2人で一体どこで何をしてたのかしらね。 |
| (……バレたか?) |
| しらばっくれようったってそうは行かねえ、キリキリ吐けや。 |
| (ここは誤魔化してみるか……) |
| ほら、だんまり決め込んでないでとっとと話しなさい。 |
| ……デート。 |
| へー、あんたもデートとかするんだー。そんなこと考えもしなかったわ。 |
| ってかお前デートってそれ浮気じゃね? |
| だから違うっつってんでしょーが! |
| しっかしデートに俺の突剣をわざわざ持っていったのかー。すげえセンスだなあ。 |
| いや、行き先がちと危険だったし、護身用に一番強い武器をな。 |
| それでそのキリカゼさんは昏倒して戻ってきたわけだけど、一体ナニをしていらしたのかしらね? |
| ……途中で気分が悪くなったっていって、その。 |
| ところで俺らの留守中にえらい強力な銃が仕入れられてたんだが、あれ誰だろうなー? |
| あれの素材ってクラーケンの条件ドロップでしょ? それを取れるギルドなんて聞いたことないわねー。 |
| ってか俺のジラハボックになぜかLUCが四つも鍛冶で付けられてるんだが、誰だろうな犯人は? |
| ……お前ら全部気がついてんじゃねえか! |
| さあ、あんたが具体的に一体何をしてたのか、洗いざらい吐いてもらうわよ。 |
| ……喋るから鉄拳制裁はやめてくれよ? |
| 後半戦では星術属性が加わり、さらにスーパーノヴァが予測できなくなる。 |
| それじゃ完全ランダムって事? |
| 多少の規則性はあったみたいだけど……まあ常に頭封じが必要になった。 |
| はー、よくそれで助かったな。 |
| 実際には一発スーパーノヴァを喰らってほぼ壊滅したよ。 |
| へ? それじゃスーパーノヴァを耐えられたの? |
| 耐えたってか、避けた。流石にここまでAGIとLUCが高いと必中ではなく90%程度の命中率かな。 |
| そこから立て直して、123ターンもかけて倒したと。 |
| 古竜の息吹で俺の2〜3ターン分のダメージを回復されるからな。頻度自体は低かったのが救いだ。 |
| 普通は途中で投げると思うけど、あんたキリン相手に240ターン以上粘った前例持ちだものね。 |
| まあ、そういうことだ。苦労したよ、まったく。 |
| それじゃ、次はあたしらの出番ね。 |
| え? |
| だって今回エルダードラゴンにセメントマッチで勝ったのはあんただけでしょ? このままあたしらの出番がないとか、いくら何でも納得できないわ。でしょ? |
| んー、俺としてはぶっちゃけもうどうでもいいんだが…… |
| 「どうでもいい」ならあたしの票にカウントさせてもらうわ。文句は? |
| (……文句言ったら殺される!) |
| 2対1の多数決という民主的な方法により、この三人でエルダードラゴンに挑むことに決定ね。 |
| いや、だから多数決を民主的な手段とナイーブにイコールするのは違うというか危険だって前から…… |
| っていうか俺に関しては完全に脅迫…… |
| そういえば最近、ちょっと新しい経絡秘孔を見つけちゃってねえ? |
| ……こうなったら仕方ねえな。ところで協力は誰に頼むつもりなんだ? |
| 流石にキリカゼさんにこれ以上迷惑かけられないし、となるとボーグマン達? |
| いつだかのビーストキングか……いやまてそれは厳しいぞ。 |
| え、どうして? |
| いや、実はキリカゼの前にボーグマンたちとエルダードラゴンに挑んだんだよ。 そしたら封じやステータス低下が多く掛かってると古竜の息吹が多くなるようで、ぶっちゃけ詰んだ。 |
| つまり攻撃力が足りねえってことか。どんぐらいの頻度で使われてたんだ、古竜の息吹? |
| 2〜3ターンに1回かな? ボーグマンはかなりの確率で封じをかけてくれるが、その優秀さが仇になった。 |
| またあたしたちの苦手科目が立ち塞がってきたわね。火力を追求するとなると、必要なものって何? |
| まずはレベルは絶対に60以上は必要だろ? ステータスもそうだし、スキルポイントも必要だしよ。 |
| ついでにアイテムが山のように必要になるはずだし、下手するとボッタクリ価格の武器も必要だろうな。 |
| うーん、いろいろ手間入り物入りね。でもエルダードラゴンに正面から挑むんだから仕方ないわ。 |