Diary?

2009-11-16
Mon

(11:53)

事業仕分けで科研費の見直しをする事それ自体は別にいいと思っていたが、あの削り方はどうなんだろ。どうも「基礎研究とか役に立たないから削ろうぜ」な雰囲気を感じてしまって、それはとてもヤバいと思う。仕分けで予算を縮小されたり凍結されたりした研究の中には、まあ確かに問題を抱えてるものもあったのかもしれないけど、でも単に研究内容についての広報が不十分だっただけってのもありうる話だろうしなあ。

基礎研究ってすぐに金になるかどうかまったく不明の純粋研究なわけで、そういった研究の費用を継続的に出す事を約束できるパトロンって国ぐらいしかない。応用研究やその上での技術・製品開発には基礎研究の成果が必須で、仮に日本が基礎研究を怠ってしまったらそれこそ諸外国の研究成果のおこぼれを頂戴するしかないんだけど、それは先進国としてどうなんだ。俺が他の先進国の住人だったら日本にキレるぞ。

そもそもパソコンに電源を入れてインターネットに接続するだけでも無数の基礎研究の成果を享受してるんだから、そういった研究に対して税金を払ってサポートするのはむしろ当たり前に思える。もちろん研究者側も一定の説明責任があるだろうし、予算は限られてるんだから研究成果や途中経過をみて予算の見直しをするのも当たり前といえばそうだ。

でも今回の削り方からは、そういったニュアンスが受け取れなかった。マジでこの先どうなるんだ。

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