Diary?

2009-07-25
Sat

(22:36)

第6回層・圏・トポス勉強会に行ってきた。今回も前回に続いて随伴関手の定理の証明を延々と。前回課題として積み残されていた部分をきちんとやって、その後に残った定理の証明の2/3を終えたところで終了。「層・圏・トポス」は入門書だけあって「圏論の基礎」なんかよりもずっとやさしい反面、記述があまりにも簡潔だったり詳細な証明が略されていたりするので、そこを咀嚼してくとやっぱり時間がかかる。

今回の宿題は、P78から始まる定理8のうち、条件3の「ある関手が表現可能である」という前提から条件1である「左随伴関手が存在する」を導き出した後、そこで導き出された関手の性質(射の対応付けの方法)が不明で、教科書どおりの証明が結局できず、条件2の「普遍射が存在する」を経由することで証明したところ。そもそも「層・圏・トポス」には普遍射などという言葉は出てこなくて、「圏論の基礎」に表現可能関手と普遍射についての記述があるところから手がかりを掴んだもので(確かそうだよね?)、「層・圏・トポス」の記述だけを頼りに証明できるものなのかがわからん。

あとこれは毎度の事だけど、やっぱ7時間ぶっ続けだと消耗するなあ。特に米田のレンマ以降はただでさえ内容の難度が上がってる上に、定理の証明の簡潔さというか「後は自分で考えろ」っぷりも上がってる気がする。まあ、あまり手取り足取り懇切丁寧に書きすぎても、読み手の実力にはなりにくいのかもしれないけどな。

追記:hiratara さんが板書のアップをしてくれてます。

板書のラスト三枚が、 hiratara さんも書かれている宿題の部分。

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