割と一話完結指向だった第1巻からストーリーものにシフトしてきた。そのストーリーは新キャラである霊感体質の少年・結城が中核となっているのだけど、こいつがまたいい感じにキャラが立っている。
まずその霊感体質が「霊が見えて霊に絡まれる」という若葉のものに加え、「触れた霊の過去が見える」というより厄介な代物になっていて、真実を告げられて苦しむ霊と罪悪感と無力感を感じる少年というところで掴みはOK。そしてこいつがポーちゃん触れたところで見えたものは……とここからストーリーが思いっきり転がっていくんだが、そこに若葉と結城の関係を妄想しまくって暴走するあーちゃん、若葉にフラれたも同然で結城に嫉妬の炎を燃やす雨山、若葉イジメの急先鋒でこっちは結城にフラれた経験のある美代理といった面々が絡んでああもうこの先が気になるなあ!
さて現状の若葉一行、というか結城の目的は「霊感体質を捨てる」というものだけど、これは霊感体質を捨てて終わりにはならんだろう。そもそも同じく霊感体質の若葉がポーちゃんと親友のあーちゃんによって救われていて、霊感体質と(上手くといえるかというと微妙だが)付き合いつつも生きてるんだよな。だから何だかんだ言って結城も最終的には持って生まれた霊感体質を受け入れる展開になるだろうな。
とか思ってると、とんでもない展開を平然とおっ始めるのが押切蓮介なんだがな。
この怪文書はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの元でライセンスされています。引用した文章など Kuwata Chikara に著作権のないものについては、それらの著作権保持者に帰属します。