Diary?::2009-01

2009-01-01
Thu

(00:00)

とりあえず正月中はこれで遊ぶことにする。

(17:32)

正月早々に DS が壊れた(Rボタンが反応しねえ)ので、せっかくだから DSi を買ってきた。もっとも、 DSi 独自の機能で遊ぶアテは今のところ無かったりするんだが。

(21:43)

エルミナージュをちょっと進めたので、今現在のパーティを晒してみる。例によって名前のネタは全部ヘヴィメタルで、今回は楽曲の名前をほぼそのまま。全部のネタがわかってしまう人は、おそらく俺と同程度には人の道を踏み外している。

まずは我がパーティの切り込み隊長、ナックルダスターから紹介しよう。まず目を引くというかどう考えてもおかしいのが打倒数。こいつだけで他のメンバー全員分を合わせたよりも多くのモンスターを倒しているのは尋常ではなく、闘士という職業のポテンシャルを見せつけられる。結構な確率で連撃が発動し、運が良ければクリーンヒットでさらにダメージアップというかそこまで繋がると普通は敵が死んでる。装備が貧弱なのは大きな弱点だが、ぶっちゃけこいつだけで殴って他の前衛全員壁でも序盤は普通に乗りきれそうな気がする。

いきなり上級職である侍が作れるので作ってみたのがジョニー=ブレードだが、今のところは HP の伸びが非常に悪くて若干微妙な空気が漂っている。魔術師呪文を使えるようになったので戦力外にはならないと思うが、今後の躍進に期待という所か。何気にドラゴニュート固有スキルのブレスが霊相手に有効なので、状況次第ではディスペルよりも確実。

ヴェリカンサは君主に転職させることを見据えて作った。あまりモンスターを討伐するのに役立っているとはいえないが、レベルアップするうちに HP の高さを生かして仲間を守るという役目が出てきた。盾を装備できることもあって AC(アーマークラス。低い方が被弾量が下がる)が非常に低いのもポイント。

ヒーラーがいないと困るだろうということで作ったクリステンダムは、むしろディスペルで霊系のモンスターを薙ぎ倒す事で役に立っている。おかげでジョニーに続いて打倒数がパーティで第三位になっている。呪文でパーティ全体の AC を下げる事ができるのも強みだ。

Wiz といえば盗賊。こいつがいないと宝箱のトラップを解除できず、隠し扉を発見するための難易度というか手間が暴力的に増大する。というわけでパーティに一人は欲しい推奨職業だろう(盗賊技能は他の職業も覚えるので必須まではいかないかも)。ちなみにこいつだけ死亡回数が 0 なのは、「ワープトラップでとんでもないところに飛ばされる」「飛ばされた先には超強力なモンスターがうようよしている」「こいつだけ逃げ延びる」という経緯があったため。

よりによってこんな名前の司教を作るあたり自分の脳の具合を疑いたくなるが、とにかく司教は事実上必須メンバーだろう。なにせこいつは鑑定技能を持ち、そして宝箱のアイテムは未鑑定品。鑑定を街で行うと壮絶なボッタクリに合う(売値と同額かかる)ので、入れておいて損は無かろう。僧侶呪文と魔術師呪文の両刀使いだが、どうも本職よりは覚える速度が相当遅いのが難点。

ところでアイコンを顔アイコンではなく職業アイコンにしてるのは、どうにもいいアイコンが無い種族があったため。

2009-01-02
Fri

(18:32)

引き続きエルミナージュをプレイ中。現パーティは昨日の日記参照。

とりあえず危険度1のダンジョン三つに均等に潜って、それぞれのダンジョンのネタが80%ぐらい割れてきたところなんだけど、信じられんことに今のところまったく全滅していない。死人は出るには出るけど、蘇生に失敗したことは今のところ無い。意外とマイルドに調整されてるのかな。

もっともどのダンジョンも深いところに潜ると結構キツい敵が待ち構えているので、錬金術師でも作って装備を強化しないとヤバげな事になってきた。特に「落ち武者」はカウンターで大ダメージスキルを撃ってくるとかヤバいにも程がある。

(22:13)

というわけで錬金術師を作った。このゲームは装備品が現地調達なので金の使い道がキャラの治療程度しかないんだが、金で経験値を買えるというモンド極まりないシステムがあるので、全員分の金をかき集めて新人のレベルを上げてしまうという大技が使える。いや、マジでこれは結構アリなシステムなんじゃないかな。

それで錬金術師の能力でいろいろと装備品に効果を与えているのだが、闘士に睡眠効果付きの装備を与えてみたところ

  1. 二回攻撃なので睡眠効果の発動率が単純に二倍
  2. 睡眠状態になったところに連撃が入ると当然フルヒット
  3. さらに追い討ちでクリーンヒットが出るとよくわからないダメージを叩き出す

とまあ、運さえ良ければ凄いことになるわけだ。

あと錬金術師は戦闘力もかなりのもので、単純な火力呪文は望めない代わりにサポート呪文が揃っており、俺はこいつ以外のメンバーもレベル 11 程度の編成でロイヤルハニーを叩き殺す事に成功してる。ピントとマカラチャで敵の行動を阻害して(ロイヤルハニーは魅了状態になると追加モンスターを呼べない)、そこからオラースで攻撃回数増加したアタッカーで殴るという戦術だったんだが、これは今後も何かと使えそうだ。

2009-01-04
Sun

(14:09)

エルミナージュDS、面白いのは確かなんだけど、どうにも妙なバグがあるのが。どういうバグかというと、たとえば店にアイテムを売ろうとしたときに値段がおかしくなることがある。しかもそれが普通は半値で買い取ってくれるのが1/10の値段になるという噴飯物の不具合で、再現性が不明というのがさらにトホホ。適当にアイテムの詳細を見たりコマンドキャンセルしたりで戻るんだけど、その条件も当然不明だしな。あと司教の鑑定コマンドが他のキャラの持ち物に使えないっぽいんだけど、これはほぼ「まとめて鑑定」しか使わないので問題ないか。

まあバグゲーがクソゲーとは必ずしも言いきれないし、システム開発に携わる身としてはバグの全くないシステムなんぞ絵空事だというのはわかっているんだが、それでもバグゲーである事とクソゲーである事には有意な相関がありそうな気がするなー。単純に出た設定をミスってるような不具合なら「納期が厳しかったんだね」で終わりだけど、一体どういうコードを組んだらそうなるのかわからないバグの場合、もっと根本的な開発体制に問題を抱えているんじゃないかと疑いたくなる。

(21:05)

というわけでエルミナージュDSにどっぷりとハマっているのだが、現在のパーティはこんな感じ。何人か若返ってる奴がいるのは、トラップの一つである「女神の口付け」をわざと喰らったから。設定できる年齢が 900 歳台まであるんで二桁年齢なら問題無かろうと思っていたら、どうも 20 後半からステータスの伸びが悪くなり、体力低下から老衰のコンボを喰らいやすくなるっぽいので。

相変わらず打倒数が酷いナックルダスター。全然装備品が手に入らないので鍛冶錬金で攻撃力の底上げをしてみたところ、連撃がクリーンヒットすると合計で 200 近いダメージを叩き出すことも出てくる始末。クリーンヒット時には敵が全耐性を失うらしく、後続の攻撃も大変な事に。

HP の伸びが非常に良いので壁にしようと思っていた矢先、フランベルジュを拾ってしまったのが大きな転機。ナックルダスターと共に殺戮兵器として雑魚を狩るポジションに落ち着いている。あと 3 つでハイマスターだし、こいつもう一生戦士でいいや。

フェアリーで僧侶という条件の割に HP がぐんぐん伸び、さらにフェアリーの種族特性で AC が低い。その割に死んでるのは単にクジ運が悪かったとしか。ちなみに一番重要な仕事は、敏捷性の高さを生かしてヤバい攻撃持ちの敵を即死呪文で屠ること。それを反射されて死んだりしてるが、必要経費と割り切ろう。

石化呪文で強敵相手に一発逆転が狙えるようになり、指輪ボスは事実上ドープスモーカーの石化とスペルブレイカーの麻痺で倒したようなものだったりする。僧侶呪文も使えるので、開幕でハロブカン二発撃って守りを固める戦略も強い。大樹の杖の装備品効果でジアカラの威力が暴力的に上がっているのも見逃せない。

麻痺効果が時間で切れないので、ロイドが通れば勝ちが確定。全員の呪文耐性を向上させるラポールフィなど、サポート呪文も充実。

鉄のブーメランを手に入れたらアタッカーを張れる火力になってしまった。あと少しでハイマスターなので、そうなったら装備解除と盗むでさらに荒らし回れる。

ゲームの一応本筋である指輪集めは、実は既に全部終えている。うち一つはイベントで手に入れる奴だったのだが、残りの指輪が「クレイディアの洞窟1F」「マウレアの森の北西」「コートラスト城塞3F」「ハダーリマス渓谷北西の入り口」と城塞の奴を除けば楽勝なところにしか無く、既にラストダンジョンに挑める状態になっている。それで挑んで見たところ、ヒドラの四回攻撃でパーティ半壊と酷い目にあった。やっぱ全員ハイマスターにしてレア装備をもうちっと揃えないとダメか。

(23:35)

エルミナージュを遊んでると、どうしても世界樹の迷宮の影がちらつく。実際両者は同じ先祖を持つ「ゲーム界RPG門シナリオ放棄綱ダンジョン目固定ダンジョン科Wiz属」なんだが、そのゲームデザインは完全に逆という印象。これはエルミナージュをクリアしたら書くことにする。

ちなみにエルミナージュは世界樹よかインターフェースや基本システムが古臭いのでアナクロでマゾな印象を受けるけど、実際には世界樹の方が明らかにマゾだ。何せ世界樹の方は最初のフロアで「思う存分に死ぬがよいわ」という製作者のドス黒い意図が見えるからな。エルミナージュの方は(少なくとも序盤は)あまり殺る気満々な敵は出てこないし、よほど無茶なパーティでもない限り詰む場面もなさそう(世界樹は普通に詰んで戦略・戦術の全練り直しが必要になりうる)。

2009-01-05
Mon

(22:25)

さて今日が本年度の初出社日。初日からフレームワークのコードを追いかけまくる仕事が降ってきたが、元々俺はそういう方面の出身なので CSS とか JavaScript とかをいじったりするよか気が楽だったりする。ってか CSS や JavaScript は問題を突き詰めていったらレンダリングエンジンや JavaScript エンジンのバグ、あるいは実装の差異というケースがままあるのが非常にむかつくのだよ。

それにしてもこういったエンジンの差異が生産性を下げているとしたら、果たしてオープンな仕様を元に玉石混合なソフトウェアが存在する世界は、本当にそれでいいのかという意見が出てきてもおかしくない。実際のところ仕様を公開しない結果がろくな事にならないのは火を見るよりも明らかで、それよりかは現状の方が明らかにマシだと思うんだが。

2009-01-06
Tue

(21:10)

さてようやくうちの会社も CVS から Subversion に切り替えることになったのだが、リポジトリの移行が若干面倒だった。 cvs2svn を使うだけなのだが、うちはリポジトリのあるサーバが Red Hat Enterprise Linux で、予想通りというかなんというか cvs2svn は自前で RPM を落としてくる必要があった。

ついでに Trac も入れたんだが、こっちはまだまだ使い始めたばかりなので何とも。今のチームのメンバーの何人が使いこなせるのか不安といえば不安だが、まあ今はバッファ期間なので本チャンの前に慣れてもらえばいいだろう。

2009-01-07
Wed

(22:10)

元旦から始めたエルミナージュDSが既にプレイ時間50時間近くてアレーと思っていたら、スリープさせてる時間もプレイ時間に加算してるのな。いくら何でも変だと思ったらこれか。別にダンジョン内部でも中断できるから、スリープさせておかなくてもいいっちゃそうだけど、もうスリープさせて中段が染み付いちゃってるからな。

で、進み具合としてはグレイブディガーがハイマスターになったので、敵を麻痺や石化で止めて、そのうちに装備解除でひん剥いてかっぱぐという追い剥ぎ行為ばかりやってる。その結果、ケルベロスから盗んだ鋭い牙+3とレッドドラゴンから盗んだ竜の爪+1でナックルダスターの攻撃力が気まずいレベルに上昇。ヴェリカンサにも悪のサーベルを鍛冶錬金で装備制限解除させて持たせて、鮮血のダガーとの二刀流でこっちも割と大変な事に。

ただラストダンジョンの竜の牙はエンテクルミスタを開幕でぶっ放してくるようなイカレポンチの巣窟なので、今度はレア素材とレア防具で魔術耐性を付けないと死亡確定。まあ、単純に強いアイテムが見つかればクリアできそうなので楽っちゃ楽だ。

2009-01-08
Thu

(23:38)

エルミナージュ DS を一応クリアしたが、どうも世界樹同様に第一エンディング後が真打ちという奴のようだ(新しい依頼が入った)。

しかしいろいろ遊んでレベルを上げすぎたのか、ラスボスが雑魚だったのには拍子抜け。指輪争奪戦を繰り広げた母娘にプラスアルファでラスボスという布陣なのだが、とりあえずステータス補助をかけまくってからの総攻撃で普通に倒してしまったなあ。特にラスボスのおっさんはナックルダスターの連撃とヴェリカンサのイノセントソード+竜皇剣二刀流で前衛に出てきたと思った瞬間に倒してしまった。ってかむしろ道中の雑魚の方が面倒だったぞ。

2009-01-09
Fri

(23:37)

今度のプロジェクトではいままでろくすっぽ出来ていなかった自動回帰テストとかそこら辺もきっちりやって行きましょうと主に俺が強く主張したので、まあその仕組み作りも一任されたわけだが(そもそも Subversion への移行も火種は俺だ)、やはりテスト環境とかそういうのはフレームワークやライブラリの作りに物凄く強く依存するんだよな。特にフレームワークがえらいこと硬い作りで、動かすのにワケワカメなお膳立てが大量に必要な場合は特に。

ここで Struts とかのフリーソフトウェアなフレームワークの場合はそれなりに手法やツールが蓄積されてるだろうけど(そもそも極度に密結合で硬い作りにはならんだろう)、独自フレームワークの場合は完全に内部で閉じてるから自前でコツコツと積み上げていくしかない。

もっともフレームワークに何を使うのかというのはどちらかというと実装の話で、それはもっと抽象的な分析・設計に引き摺られるものであり、その分析・設計に俺の方からも特に文句が無い以上は別にフレームワークの設計思想にもケチを付ける気は無いんだが。それでも小さなソフトウェアハウスの1チームで回すような時に、フリーソフトウェアの資産がもっとも重要な部分でダイレクトに活用できないというのはあまりいいことではないんだが。

2009-01-10
Sat

(12:23)

エルミナージュ DS の Ex ダンジョンに行き着いた。そこに行くための条件が各地に散らばった祭壇を探すというものだったが、これは完全ランダムなのか固定なのかわからん。一応ヒント屋でヒントが買えるので、完全ランダムになっている必然性はなさそうだが。

それで Ex ダンジョンだが、竜の牙に輪をかけて敵がえげつなくなっており、普通に首切りやエンテルクミスタが飛び交う混沌とした状況になってる。なので奇襲されたら死を覚悟なレベルだが、奇襲されなければ割と普通に勝てる。というか無限に使える回復の泉が最初のフロアにあるので、案外探索は楽に思える(司教が生きてさえいればティオメンテでいつでも戻れるし)。

あと Ex ダンジョンには無茶苦茶な性能の魔界の公爵と呼ばれるボスが何体かいるのだが、どうしても勝てなければ

  • ボスの前に配下の雑魚が隊列を組んで登場するまでソフトリセット繰り返し
  • そのパターンになったら雑魚を麻痺や石化で無力化させて補助呪文を使いまくる
  • 前衛の総攻撃とゼオナダルで一気に勝負を付ける

というパターンで割合余裕で撃破可能。一部に AC -30 程度あっても普通に攻撃が鬼のようにヒットして首をはねてくるアナーキーなボスがいるので、そいつはこれでないと厳しかった。

しかし Ex ダンジョンの入り口が「○○○○ー○○」だとか、割合凝った舞台設定になっていたのには驚き。

(18:14)

エルミナージュは一応 Ex ダンジョンのボスもしばき倒して二周目プレイの条件を満たしたので、最終的な感想……の替わりに「RPG におけるストーリーと妄想」と「世界樹の迷宮シリーズとエルミナージュの決定的な差異」「俺にとって面白いのはどちらか」について書いてみる。最初に結論から書いてしまえば今の俺の嗜好には世界樹の方が圧倒的に合致しており、エルミナージュはある意味で世界樹とはまったくもって逆の象限に存在し、それでも俺がエルミナージュを楽しめたのは、ダンジョン探索という普遍的なゲーム性とキャラクターメイクに代表される妄想喚起力の高さのおかげだ。ただし、両者ではそれらに対するアプローチが全然違い、俺の嗜好に合致するのは世界樹だった。

まず最初にゲーム、というか RPG におけるストーリーの存在について意見を書いておくと、俺の考えるゲームのストーリーというのはシナリオライターの書いた筋書きでは断じて無く、例えば「帰還用のアイテムを忘れてダンジョンの奥深くに潜ってしまった絶体絶命の状態から奇跡的に生還」であったり、「間違えて挑んだ格上の敵をとっさの機転で撃破」であったり、「攻略に有用なキャラクターと既存のメンバーを入れ替えるかどうかで苦悩」といったゲーム性とプレイヤースキルの生み出す筋書きの無いドラマこそがゲームにおけるストーリーだと考える。なので特に妄想を膨らませる時間的な余裕の多い RPG において、勝手にペラペラ喋るプレイヤーキャラクターは邪魔以外の何者でもない。

そしていかにして妄想をさせるかという点で、世界樹とエルミナージュは完全に違う方向を向いている。例えばエルミナージュで俺の組んでいたパーティは

  • ワービースト闘士
  • ドワーフ戦士
  • ホビット盗賊
  • フェアリー僧侶
  • エルフ司教
  • デビリッシュ錬金術師
  • ドラゴニュート侍(途中で脱落)

といった面々で、全員一切転職の類はさせていない。エルミナージュは明らかに転職した方が有利なシステムで、具体的には何かしらの魔法をレベル9まで使える魔法戦士を作るのが極めて有効だ。ところがそういうことをやっていると、たとえ本職の方がうまく魔法を使えるにしても、あるキャラクターがその職業に就いている意味合いと言うのが曖昧になっていくのだ。俺はそれが嫌なので別系統への転職はまったく考えていなかったし、結局同系統への転職もさせていない。

職業の他にもエルミナージュに用意されたカスタマイズ手順は豊富で、装備を強化して本職の僧侶で無くても霊攻撃可能にしたり、逆に後衛の打撃力を多少ではあるが強化して、弱い敵なら殴り倒せるようにすることもできる。ゲーム性とは関係ないところでは、キャラクターの顔アイコンが膨大な量である上に顔アイコンを使わずに職業アイコンにして想像に任せるという選択肢もある。

つまりエルミナージュのスタイルは膨大なデータの海にプレイヤーを投げ込んで、その先の妄想は一切合切プレイヤーに投げられているのだ。これはこれで面白いのはそうだが、それによって喚起された妄想の分量は世界樹ほどではなく、さらにそれを他人が楽しめる形で書き下す術がないことに気がついた。確かにエルミナージュは世界樹に比べるとカスタマイズの自由度の高さで遥に勝るが、それはプレイヤー同士のイメージの乖離を招いてしまうのだ。結局エルミナージュは「一人で妄想してニヤニヤするゲーム」という Wiz の妄想フォーマットも踏襲していて、そして俺にはその妄想を面白い文章にするだけの能力は無い。

対する世界樹の迷宮は極めて単純明快なカスタマイズ性だ。グラフィックは職業ごとに用意された各4パターンから選ぶ他無く、その職業もスキルシステムにより複数のスタイルがあるが、何を選んでも得手不得手は存在する。戦闘バランスもエルミナージュに比べるとより理路整然としていて、強敵に勝てないのはサイコロ運というよりはむしろプレイヤーの戦術が間違っているせいで、その戦術もエルミナージュのように「ひたすら補助魔法を重ねるかレア装備大量入荷で蹂躙」ではなくパーティ構成によりまったく違うアプローチが必要だ。

ダンジョンの作りも両者では根本的な発想が異なる。エルミナージュはあくまでも玄室を守るモンスターをしばいてアイテムを収集してキャラクターを育成するのが主眼で、ダンジョンは半ば敵を探すためのバトルフィールドとなっている。それに対して世界樹のダンジョンはギミックと敵出現パターンの計算に傾倒していて、モンスターの出現パターンとダンジョンをうろつく FOE との合わせ技でプレイヤーに叩きつけられた挑戦状といえる。

世界樹がエルミナージュと大きく異なるのは、エルミナージュが主にプレイヤーの妄想部分についてはゲーム性と割と切り離されているスタイルなのに対し、世界樹では職業ごとのピーキーさ加減とダンジョンのギミックなどシステム的な部分により自分のプレイの中に物語性を見出しやすくなっている。キャラクターの強さの上限は明らかに低く、戦闘スキルと探索スキルでリソースの食い合いが発生し、一回の判断ミスは致命的な結果を招き、そしてプレイヤーのマッピングミスは探索を著しく困難にする。限られたリソースとサイコロ運によらないシビアさ、それらの要素が物語を生むのだ。

そして世界樹の最大の特徴は、これらのプレイヤーごとのイメージがカスタマイズの制限(特にグラフィックイメージ)のおかげで他のプレイヤーと容易に共有可能であることだと俺は思っている。何より俺は世界樹の迷宮2の妄想記録とかそういう感じのページの読者から「自分のパーティに○○(キャラクター名)を入れました」などといったメールをもらっている。その時はあまりこれが何を意味するのか良くわかっていなかったが、「鞭スキル型ダークハンター」「探索特化レンジャー」などではなく、俺の作ったキャラクターが名指しで呼ばれているというのは考えてみれば異様といっていい。

こうして考えると、エルミナージュにおいてゲームの基本的な目的である「指輪の探索」がプレイヤーごとに異なった経路となる(指輪の位置はランダムで決まる)のも、プレイヤーごとにまったく違った冒険の物語を体験させる仕掛けに思えてくる。世界樹ではクリアまでの道のりは完全に一本道で、せいぜいサブクエストをいつどれだけこなすか程度しかプレイヤー間で違いはでないが、そもそも世界樹においてはプレイヤー間のコミュニケーション、もっと言えば妄想の交換が重要なのでその点はむしろプラスに働く。

俺が世界樹の迷宮を支持する理由はこんなところだ。純粋にシステムとしての面白さも確かに世界樹の方が俺の嗜好にはマッチしているが、そのゲームデザインがもたらす妄想喚起力こそが世界樹シリーズの核心だと思う。これが損なわれない限り続編を買いつづけると思うのだが、さて第3作のアナウンスはいつになるかねえ?

2009-01-11
Sun

(20:42)

割と一話完結指向だった第1巻からストーリーものにシフトしてきた。そのストーリーは新キャラである霊感体質の少年・結城が中核となっているのだけど、こいつがまたいい感じにキャラが立っている。

まずその霊感体質が「霊が見えて霊に絡まれる」という若葉のものに加え、「触れた霊の過去が見える」というより厄介な代物になっていて、真実を告げられて苦しむ霊と罪悪感と無力感を感じる少年というところで掴みはOK。そしてこいつがポーちゃん触れたところで見えたものは……とここからストーリーが思いっきり転がっていくんだが、そこに若葉と結城の関係を妄想しまくって暴走するあーちゃん、若葉にフラれたも同然で結城に嫉妬の炎を燃やす雨山、若葉イジメの急先鋒でこっちは結城にフラれた経験のある美代理といった面々が絡んでああもうこの先が気になるなあ!

さて現状の若葉一行、というか結城の目的は「霊感体質を捨てる」というものだけど、これは霊感体質を捨てて終わりにはならんだろう。そもそも同じく霊感体質の若葉がポーちゃんと親友のあーちゃんによって救われていて、霊感体質と(上手くといえるかというと微妙だが)付き合いつつも生きてるんだよな。だから何だかんだ言って結城も最終的には持って生まれた霊感体質を受け入れる展開になるだろうな。

とか思ってると、とんでもない展開を平然とおっ始めるのが押切蓮介なんだがな。

2009-01-12
Mon

(23:34)

そういやテキストエディタに関してはソースコードをガリガリ書くんじゃなければ割と何でもいいけど、フォトレタッチソフトはそうも行かないというか、今のところ GIMP しかねえな。別に大したことしてるわけじゃないけど、例えば俺はデジカメの画像を

  • 適当な大きさにトリミングして
  • サイズを 320×240 とかのいつものサイズにリサイズして
  • (元ファイルとは違う名前で保存)

という操作をもっとも頻繁に行うのだけど、これが GIMP なら

  • R で矩形選択モードにして領域選択
  • Alt + I, C
  • Alt + I, S
  • 320と入力, Tab, Alt + S
  • Alt + Shift + S, ファイル名入力
  • Ctrl + W (ウィンドウを閉じる)

で行えて、俺は既にこれが手癖になってる。別にこれとまったく同じキーバインドで無くてもいいけど、同じような操作ステップでできないと厳しい。わざわざマウスでメニューをポイントするのは論外。別にファイルの一つや二つならいいけど、ゲームのスクリーンショットを何十枚も処理するとねえ。

2009-01-13
Tue

(21:43)

それにしても今までの会社のリポジトリへのコミットログを見ると、なんていうかアチャーな感じがしなくもない。いや、コミットログが疎かになる理由なんざいくらでもあるけど、せめて何のために編集したかのサマリー程度は残そうぜ。あとでコミットログ見て何が何やらさっぱりだと、変更管理にまったくならんし。この辺は Subversion のフックスクリプトでどうにかならねーか要調査(使ったことないんでね、フックスクリプト)。

しかし思い返してみると、いろいろウザいところがありつつも Clear Quest と Clear Case はやっぱしっかりしたツールだよな。最近だと XP のストーリーカードとか BTS のチケットをとっかかりに作業をアサインしていく手法がそれなりに広まってるっぽいけど、ツールの性質上より重量級とはいえ、 CQ/CC の目指すところもそう代わりは無いと思う。人によってはこの手のツールってタルいだけに見えるかもしれないけど、一連の作業の流れが明確になる事で生まれるリズムっての奴の効果は意外とバカにならない。それにものぐさでろくにコミットログを書かないやつでも、最低限その変更の起因となったタスクはわかるようになっているしな。

(21:58)

それにしても寒い。部屋の構造的な欠陥のせいでロフトにしか暖房の効果がろくすっぽ表れないのはやっぱまずくて、何かもうロフトで作業するためだけに Netbook を購入してしまいそうだ。

(22:34)

さて、今の俺の抱える問題というのはだな、セブンスドラゴンが発売されるころにはプロジェクトが忙しくなっているだろうから、多分世界樹の迷宮2の時みたいに RP のコンテンツを作ってる時間が無いだろうということだ(またやるのかって? 完全フリーシナリオ & キャラエディットありならやるよ)。つまり、開発環境、開発体制、要員へのレクチャーといったあたりで今まで以上に円滑に仕事を進められるようにしないと、とてもじゃないが遊んでる暇がなさそうって事だ。

そう考えると無駄にモチベーションが高まってきた。

2009-01-14
Wed

(21:30)

うげ、コンビニでカップスープを買ったってのに、スプーンを入れ忘れられちまった。なーんかたどたどしい手つきの店員だったけど、ありゃ新入りだったのかねえ。だったら名札に「研修生」とか書いてくれよ、こっちでも袋の中身のチェックとかしてやっから。

2009-01-16
Fri

(23:40)

セブンスドラゴンのローグの戦闘ムービーが公開されたが、これは世界樹でいうとレンジャー+ダークハンターみたいな職業か? こいつはパーティメンバーとして確定だな。あとプリンセスも何気にややこしめなスキルが用意されてるので、こっちもほぼ確定。残り二人も大体決めてある。というわけで、パーティメーカーで今考えてるパーティを作ってみた。

コンセプトは「後ろから刺せばいいじゃないですか」。正面から殴り合うことを完全放棄、この手の編成は超絶な神パーティか雑魚にも捻り潰される紙パーティと相場が決まっているが、はてさてどうなることやら。

2009-01-17
Sat

(23:00)

左肩の治りの悪さに自分でも呆れ気味なのだが、医者からも「別に関節が凝り固まってるとかそういうわけでもないしなあ」と首を捻られるばかりで、今となってはもう俺の生活のすべてが原因として怪しく思えてきた。

まあ徐々に改善はしているっぽいので、そのうち治るとは思うんだが。でも俺は筋とか関節とかを痛めると、どういうわけだか治るのに時間がかかるんだよなあ。社会人になって割とすぐに痛めた左脚なんて、ようやく最近になって治ってきたっぽいし。これまではふとした拍子に痛みだしたからなー。

というかいろいろもうこの体はダメなので誰か代わりの体をくれやマジで。

2009-01-19
Mon

(22:21)

……何で今年に入ってからこんな忙しくなってんだ?

(22:46)

だいぶアレな話題になるので、コメントじゃなくてここで勝手に書くことにする。俺はテレビを一切見ないので間違っているかもしれないが、「若い女性のあいだで戦国武将がブーム」となったら「戦国 BASARA」で決まりでしょう(真田幸村、伊達政宗といった名前が出てきたらビンゴ)。もっとも俺はそれほど BASARA 方面には詳しくなく、せいぜい実家に戻ったときに妹二号に無理やり一緒に遊ばされた程度のプレイ経験しかないんだけど。

それでその戦国 BASARA とはなんぞやというと、まあぶっちゃけ戦国武将の見てくれを片っ端から美男子にアレンジしたゲームで(内容は3Dのアクションゲーム)、一般的なイメージで言うと沖田総司とかその辺がボロボロと出てくる時代物と思えば多分あながち間違っていない。新選組に関しては昔から割と女性ファンが固定的に付いていたと思うけど、それが戦国時代に飛び火したと思えば(いや、これは違うか)。

そして戦国 BASARA の最大のターゲット層は女性のオタク(さらに絞れば腐女子)で、恐らくオタク方面には既に行き渡っていて、それがあまりオタっぽくない方面にもニュースで話題になる程度には浸透したものと思われるが、俺は前述のとおりテレビを一切見ないし、ゲームにしろ漫画にしろ興味のない分野にはまったくもって鈍感なので、ここまでの内容は大間違いの可能性もあるので話半分ぐらいに聞いておいてください。

(23:33)

MS の SQLServer のインポート/エクスポートの挙動不審っぷりはどうにかならんか。一応 Excel や Access の形式でエクスポートできるとは謳っているが、エクスポートの方はそれ用のパッケージをインストールした上でパッチを当てないとまず動かない。インポートはインポートで問題があり、どういう場合にそうなるかは不明だが数値型のカラムを何故か時刻型と誤認してエラーを吐いたりとよくわからん動作をする。

それで結局のところ一番まともな動作なのが bcp というコマンドラインツールで、こいつはテキスト形式でのインポート/エクスポートに関してはまったく問題ない。実際のところ前述の Excel や Access 形式での操作は調べたりパッチを当てたりしている時間がもったいないのと、後に作業をバッチ化することを考えると不向きということで調査は途中で打ちきってしまったが、まあそれで正解だっただろうな。

2009-01-20
Tue

(21:18)

結合テスト動かすのにテストデータのマスタとなるデータベースを用意してないとかそもそもテーブル作成の SQL 文のバージョン管理をしてないとかデータベースの戻し処理を何も考えてないとかその他諸々お前らこれまでの期間何やってたんじゃあああああああああ!!!!

ったく、俺がいないとその辺のノウハウがごっそり抜けるのは最悪だな。いや、別に俺だって大した事はやってねえけどよ。でもぶっちゃけどこの現場もこんなもんだったからなあ……。

2009-01-21
Wed

(22:35)

Seagate のハードディスクがヤバいというので騒ぎになっているが、そういや俺のマシンも Seagate のハードディスクだったなあ。というわけで該当してるかどうか hdparm でチェックしたところ……

Model=ST3250310NS

ありゃ、公式にヤバイとされている奴じゃねえですかい。それで今のところ Seagate 側の対応が微妙というか迷走気味というかぶっちゃけ信用ならんので、別の奴に入れ替えた方が良さげだ。

2009-01-22
Thu

(23:49)

セキュリティ研修を受けてそっからさらにゴチャゴチャと作業してたら、何かやたらと遅くなっちまった。去年の後半は定時帰りが普通だったんだがなあ。それもあって今年に入ってからは結構消耗気味。これでプロジェクトが一段落するまでもつのか俺は。

ところでこの Amazon レビューを見てくれ。こいつをどう思う?

すごく……ムックさんです。

2009-01-23
Fri

(23:05)

俺が本社にいない間に起票されたバグ報告が全体的かつ壊滅的にダメダメだったので、とりあえずテスター連中に最低限守ってほしいバグ報告の仕方をレクチャー。とは言うもののレクチャーしたことはたった一つで、それはバグの再現手順を書けというもの。これが出来ていないとバグの再現だけで結構な工数がかかることも多く、特にシステムの規模に対してプログラマが少ない現状ではバグ再現の工数が最大のボトルネックになる。

2009-01-24
Sat

(10:23)

うげー、雨かよ。ったくタイミング悪いなおい。

それはともかく、「選挙中にブログ更新」市長を刑事告発って酷い話だなおい。

と最初記事を読んだときは思ったけど、そのブログの内容がねぇ……。俺は今回の件は公職選挙法違反で刑事告発されるのは絶対におかしいと思うが、もっと別の罪状でなら刑事告発まではいかなくとも市長の座を引きずり下ろされるのは仕方ないだろうと思う。

(22:38)

「技術者/プログラマのためのラムダ計算、論理、圏」セミナー』に行ってきた。とりあえずセミナーでやったことを自分なりに手短にまとめてみる。勘違いしてる部分がないとは言えないので、あんまり鵜呑みにしないように。基本的にこういう理解でいいらしいっす。

まず最初に出た話題はスノーグローブ現象という奴なのだが、このスノーグローブというのは水で満たしたガラス玉にミニチュアの人形や建物をいれた玩具。このスノーグローブの中に自分の周囲と完全に同じ環境を構築可能で、実際に構築したと仮定する。この時点で存在する世界は、俺達の生きている世界(リアルワールド)とスノーグローブの中の世界の二つ。

ところがだ、スノーグローブの中に世界を作るためには、まず俺達の生きている世界を別の視点から観察する必要がある。この別の視点というのは、メタとか神とか超越者とか呼ばれている視点(ちなみに俺はメタという言葉がどういうわけか一番しっくりくる)。それでメタでも神でも何でもいいけど、その視点から俺達の世界を見るために、「外の世界」というものを定義しよう。そして「リアルワールドからスノーグローブの世界を観察する行為」と「外の世界から自分の世界を観察する行為」は条件にもよるだろうが基本的に違いがなくなるというのがスノーボール現象(という風に理解した)。

そしてこのスノーボール現象は実際には珍しいものではなく、例えばメタ巡回型インタープリタは「インタープリタにソースコードを食わせる」のと「メタ巡回型インタープリタで動いているインタープリタにソースコードを食わせる」のは傍から見るとまったく違いがない。とりあえずもう少しダイレクトな例を出そう(あ、俺は Python が好きなので Python で例を書くけど、ぶっちゃけ別の言語でもまったく困らない内容なので適宜読み替えて)。

まずは以下のコードを考えてみよう。

$ python
>>> 1 + 2
3

まあ当たり前と言えばそうだが、それじゃあ次の奴はどうだろう。

>>> eval("1 + 2")
3

eval の動作はわかるよな? じゃあ次だ。

>>> eval("eval('1 + 2')")
3

当たり前といえばそうだが、 eval に eval を表現する文字列を渡して実行させれば、そりゃこういう結果になる。そしてここでの eval はスノーボール世界の住人に他ならない。というのも最初の例は「俺が Python インタープリタに 1 + 2 を計算させる」ものだったが、次の例では eval でワンクッション置かれており、 Python インタープリタを直に使う世界とワンクッション置かれて eval が動作する世界は異なった世界なのだが、傍から見た動作、というか結果に関してはまったく区別が付かない。

つまりコンピュータを用いた世界の記述(モデル化)は何がしかのスノーグローブ的性質を持っており、そしてスノーグローブ現象の一例としてのラムダ計算というのが今日のセミナーの主眼だったわけだ。

それでラムダ計算の話に移るが、セミナーの趣旨から言えばちゃんと図を書いて説明するべきなのだろうけど、それやってると全然手短にまとまらないし、後日セミナーの資料はちゃんと公開されるはずだし、とりあえずコードを主体に(かなり乱暴に)まとめてみる。

まずは以下の四つの関数(と一個のネストした関数)を定義する。元々のセミナーでは様々な立場の視点を出すためにもっと多くの関数があり、そもそも関数という言い方ではなかったが、ここではそこらは全部省いてる(数学的視点、論理学的視点、計算機科学的視点の交差点になる部分なので、実は重要なところだと思うんだけど)。一個未定義な関数があるが、まあそのままの意味で受け取って。あと Python の組み込み関数と名前がもろ被りだけど、それはああ勘弁して。

def add(a, b):
    return a + b

def bind(a):
    def binded(b):
        return add(a, b)
    return binded

def compile(a):
    return ... #返すものの詳細は後述

def exec(x, b):
    f = ... #ここで何をしているのかは後述
    return f(b)

関数 add は二つの引数を足した値を返す、見たまんまの関数だ。それに対して関数 bind は若干ややこしい。こいつは一つの引数を受け取り、一つの引数を受け取る関数を返す。この時返される関数は、 bind の引数と自身への引数を足した値を返す。そして compile と eval は二つで一つの関数で、まず compile は一つの引数を受け取り、良く分からないバイナリデータを返す関数だ。具体的に何が返されるのかはご想像にお任せする。そして exec はその良く分からないバイナリデータを第一引数で受け取り解釈して、自身への第二引数と compile への引数を足したものを返す。

この条件下では、以下の三つはすべて等しい。

  • add(a, b)
  • bind(a)(b)
  • exec(compile(a), b)

ところで俺は「compile は良く分からないバイナリデータを返す」と書いたが、ここでその戻り値をファイルに保存可能で、第一引数にそのファイル名を、第二引数に何かしらの数値を受け取る interprete コマンドが使えると仮定しよう。使い方はこんな感じ。

$ interprete filename argument

高階関数とソースコードのコンパイルには実際のところ違いがないと思えてこないか?

その後はセミナーでは以下のような記号体系で話が進んだので、それに倣うことにしよう。

  • f: 二引数の任意の関数
  • ^: "f^E" と記述することで、「fを元にしたEという関数に渡せる一引数の高階関数」
  • E: ^で作られた高階関数を第一引数に、その高階関数への引数を第二引数にとる関数

この場合は任意の引数に対して f(x, y) = E(f^E(x), y) が成り立つ。最初に見たときはちと何じゃこりゃって感じだったが、これは以下のように解釈できる。

  • f: プログラム本体
  • f^E: バイトコード
  • E: バイトコードのインタープリタ
  • x: コンパイル時に定まる変数=定数
  • y: 実行時に渡される変数

いよいよ高階関数を作ることとコンパイルが同じに見えてきた。ここで話をスノーグローブに戻すと、

  • f(x, y): リアルワールドでの事象
  • E(f^E(x), y): スノーグローブの中の事象

という解釈が出来そうだ。 f(x, y) はとあるインタープリタ直下で起こっていることだけど、 E(f^E(x), y) は E と ^ でワンクッション置かれているからな。高階関数を使う(実行可能な関数を返す機構を使う)ということはスノーグローブの世界を作るということになり、それってつまり外の世界の視点を持つことにならないかな?

セミナーでは「メタな視点や抽象思考などのためのイメージトレーニング」もやったり「インフォーマルなラムダ計算」の紹介があったりしたけど、前者は文字に起こすのが困難だし、後者は直観的で便利そうだけど今日のところは割愛しておく。

とにかく今回のセミナーでもっとも俺が衝撃を受けたのはスノーグローブ現象で、俺のプログラミング言語の嗜好及びプログラミング時のメンタルモデルはかなりこいつで説明できそうに思える。俺は気軽に外の世界へ出ていきたいんだ、きっと。

……なんか全然手短にまとまってない気がするけどまあいいや。

2009-01-25
Sun

(21:55)

諸事情によりかなりマジに引越先を探しているのだが、やっぱ都内になるとそれだけで家賃の基本値が跳ね上がるな。しかし通勤時間を考えると、できれば千葉から脱出したいのだが……。本社で仕事する分には問題ないんだけど、別のプロジェクトに動員されると通勤時間がかなりネックになるからな。

2009-01-26
Mon

(00:24)

今週以降は全員の残業時間を2時間以内に抑えることを目標にしたいのだが、さてどうするかねえ。長時間残業の原因は死ぬほど単純化すると「本人のこなせる以上の仕事が突っ込まれてる」ことなんだけど、そうなってしまう理由はいくつもあって、それらが絡み合って問題をややこしくしてる。

  • 仕事を取ってきた奴がヌケサク
  • 仕事を振り分ける奴の脳みそにビブリオ菌が住み着いている
  • 仕事を邪魔する痴れ者がいる
  • いくら何でも本人が未熟過ぎ(だけど未熟者に「気合で何とかしろ」というノリで仕事を任せてる限りは仕事を振る方の問題)
  • そもそも採用した奴がクソゲロでばっこし
  • その他諸々、糞虫の缶を開けたような問題がたくさん

実際に俺の経験した範囲では規約の関係上とにかく非効率的な仕事の進め方しかできなくて、本来ならそれほど残業せずともいいような仕事にやたら時間がかかるってこともあって、それは「そんな面倒な仕事を請けるな」でもあるし、「そんな面倒な環境にするクライアントがアレ」でもある。そういうやたらと規約規約うるさい(そして有用な規約は少ない)現場にはスキルセットの低い奴が送り込まれることも多くて、中には「何でこいつを採用したの?」ってのもいたりする。

じゃあ現状どうなのかというと、本人たちが勉強してる真っ最中の部分に付いてはまあイニシャルコストの一つという事で諦めるしかないけど、仕事の進め方がタコな部分はどうにかしておかないとな。主にあがってきたバグレポに再現手順が書いてなくて俺の工数が削られて、いちいち細かいことを確認することで報告者(当然別の仕事を平行してやってる)の工数も削られるってのは回避したいところだ。

ってか本当は残業なんざ一秒だってやりたくないんだけどなー。だって残業すると自分の時間削られるじゃん? 俺ってギター弾いたりゲーム関連のページ作ったりするじゃん? そういうのできなくなるじゃん?

第二作のページだけあって前作の奴がないのは気持ち悪いので始めたんだが、果たしてちゃんと完結するのかかなり疑問。このペースだと明らかにセブンスドラゴン発売までに間に合わないので、俺がこのページを迅速に完結させるためにも残業時間の短縮は急務。

(22:13)

いくら何でも「設計書が実装の修正に追従できていません」とだけ書かれたバグレポートは酷いと思うんだ。

いや、マジでそんな文面で起票されてたんだって。

(23:41)

試しに「欧風ブラックカレーヌードル」というものを食べてみたが、うん、俺はカップ麺に関してはチキンラーメンがあればいいや。

2009-01-27
Tue

(22:25)

それにしても……俺が今のプロジェクトに参加するまで、ペーペークラスの要員に一体どういうアドバイスをしていたんだ?

  • まともな再現手順の書かれていないバグレポートが大半
  • バグ再現のためのデータは残っていないことが大半。残っていてもワンオペレーションで状況再現不能
  • 関連する仕様書のファイル名が抜け落ちてることが殆ど
  • そもそもリグレッションテストが自動化できない
  • バグは EXCEL 形式で起票され、 BTS の類は一切使われていない

俺が目を離すとこれだ。というか、俺に与えられたミッションというのはこの当たりのタコな開発体制にヤキを入れることだったりするんだが。

(23:20)

感想:二度と食わない。

もう少し詳細な感想:そもそもチョコがあまり美味しくなく、本体の方は普通の暴君ハバネロで、これ食べるぐらいだったら普通に暴君ハバネロ食べた方がいい。

食べてから思い出したこと:そもそも俺はチョコでコーティングしたポテチ系がダメだった。

2009-01-28
Wed

(00:23)

ちまちまとエトリア冒険記の執筆をしつつ初代世界樹をプレイしているんだけど、やはり雰囲気だけなら初代の方が良い。北欧メタルにどっぷり浸かっているせいで舞台が北欧っぽいだけで北欧三倍段なプラス補正がかかる俺だが、それを考慮しても初代に軍配が上がる。もちろんゲーム性もインターフェースも完成度は II の方が上で、どちらがゲームとして面白いかというと II なんだが。

それでこの差がどこから来るのかちょっと考えてみたけど、要員の一つとして思い浮かんだのは II は NPC がいささか喋り過ぎかなと。酒場のおっさんとか確かに面白いことを喋ってくれるけど、でもやっぱお前らは黙れと言いたくなる部分も多々あったからな。

そこらの詳しいことについては、冒険記の更新をしつつおいおい書いていこうかな。

(22:23)

そういや FFCC の新作は明日発売か。前作がなかなか面白かったので今回も期待してるんだが、先に世界樹の冒険記を終わらせないとなー。あんま更新の間が空くと、モチベーションが激烈に下がるし。

それで今は第2階層あたりを進めているんだが、事実上初代でもっとも厳しいのがこの階層だろう。

  • 敵が異常に強い。レベル 14 のパラディンがスライム系の攻撃3発で沈む。他の職業は2発で終了
  • アルケミストの全体術式は取得が厳しく、取ってしまうと単体大ダメージの術式が取れない
  • メディックの TP が途中で息切れをする(ダメージ床がその一因)
  • ダークハンターですら息切れとの戦い
  • 殺る気満々の F.O.E. が突如増える
  • TP 消費の関係でパラディンの防御陣形は使いどころが限られる
  • ソードマンは多分 TP が切れまくる(=他にメインアタッカーが必要)
  • 危険な花びらに殺される

第3階層以降になると、パーティの地力が上がってそれなりに戦いが楽になる。死人が続出するといわれる第5階層も、初見の厳しさでは第2階層に劣るのではないかと。ちなみに初回プレイ時に厳しかったのは順番にあげると

  1. 第2階層
    • 理由は前述
  2. 第1階層
    • B1Fで全滅の恐れがある
  3. 第3階層
    • ワニとカニに殺される
    • クイーンアントが強い
  4. 第6階層
    • ダンジョンギミックが極悪
    • 敵の性能が明らかにおかしい
  5. 第5階層
    • 危険な花びらがヤバいが、他はそうでもない
    • いやアーマービーストとか強いけど、カースメーカーがいるとねえ
  6. 第4階層
    • F.O.E. があまり強くない

こんな感じか。カースメーカーの加入がパーティのターニングポイントだったので、さてそれを冒険記ではどう転がすかねえ。

ついでながら II の階層基本的に厳しさの度合いは大差ないという印象。つまり常に厳しい。

2009-01-29
Thu

(00:31)

さて前からちょこちょこ書いてる家探しの方は順調に難航中。というか条件がシビア過ぎるか?

  • 諸事情により 2DK 以上でないと厳しい(99%以上の確率で妹が転がり込んで来る予定なんで)
  • できれば 2F 以上
  • 俺のアレルギー対策のためにもフローリング必須(今のアパートは正直辛いときがある)
  • 俺の手取り(大体 20 万)でどうにかなる

……金の問題さえ無ければなあ。

(20:37)

今までは「既知のバグ修正」「基盤フレームワークの新機能の設計と実装」「自動テストフレームワーク開発」と重さに差こそあれ三つのタスクが同じ日程に突っ込まれている状態だったが、この度「社員用 SNS もどき開発の再開」という指令が下り、実にわかりやすい死亡フラグが立ちくさった。ってかお前ら俺の HP と MP が無尽蔵にあると思ってないか?

(21:01)

さて今日は NWOBHM みたいな略称である FFCC EoT の発売日だが、何気にロックマン DASH バリューパックの発売日でもある。俺は未だにシリーズの続編を心待ちにしているファンの一人だが、流石に移植作品のためにハードごと買えるほど解脱していない(新作なら即決なんだが)。

ちなみに初代ロックマン DASH はロックマンシリーズ初の赤字、そして続編も赤字でシリーズが終わっているのでぶっちゃけ DASH シリーズは唯一の完全赤字シリーズになっている。続編が出ないのは間違いなくそれがネックなので、ここらでバリューパック版が多少なりとも売れてくれればロックマン DASH3 への希望が……。

しかし何でこのゲームが売れなかったのか俺にはさっぱり理解できん。操作性は極めて良好で、 TPS + アドベンチャーというおそらく当時としてはかなり尖ったゲーム性ながらとっつきにくさはゼロで難易度も程々。「古代遺跡探索」から「市街地戦」まで手広く揃えられたステージギミックとシチュエーションで燃え要素はバッチリで、これをきっかけにロリ萌え・ショタ萌えに開眼した人も出たぐらいなのでそっち方面へのアピールもアリ。

というわけで俺の中では売れる要素しか見当たらないのだが、やはり FC 及び SFC の「ロックマン=ストロングスタイルの2Dアクション」の固定観念から大いに逸脱したゲームデザインが問題だったか。というか開発スタッフがどっかで「発売するタイミングが早すぎた」みたいなことを言っていたような。

2009-01-31
Sat

(19:32)

さて今日で一月も終わりだという日に、去年買ったゲームのまとめでもしてみる。一応去年発売だった奴に絞って書くけど、まったく何も調べずに記憶を頼りに書いているんで抜けや間違いがあるかも。……この日記、タグ・ジャンル機能の拡張をした方がいいかなあ。

世界樹の迷宮II 諸王の聖杯
「私、ぬるゲーマーです」という人は買うな逃げろ、普通に投げる難易度だ。ちなみに妹二号は前作を投げた。
魂斗羅 DS
かつてのアーケードから連綿と続くハードコアな 2D アクション。アヴァンギャルドな難易度なのでこれまた人を選びまくる。 FC 版の魂斗羅とスーパー魂斗羅を収録していたり、ハードモードの BGM がアレンジバージョンだったりと無駄に豪華。ちなみにハードモードはクリアできなかった。
ソーマブリンガー
良心的なアクション RPG だと思うが、協力プレイしないと一周で飽きる気がしなくもない。マップの冗長さも気になる。
バンガイオー魂
「処理落ちはバンガイオーなんだから仕様でいいだろ」「今回は仕様で笑わせよう」というスタッフの発言通り、 DS の限界にチャレンジした一本。やたらと出落ちのステージが目につくのが気になるが、まあそういう無茶苦茶なカオスを楽しむゲームだ。弾道処理に DS の性能を全部突っ込んだ最長不倒バカゲー。
メタルスラッグ7
パッケージが微妙にアニメチックで不安になったが、ゲーム中のグラフィックは相変わらずの濃くて一安心。トレーニングモードが思っていたより実戦的で、その点でも遊び易くなってる。
ケツイ デスレーベル
おいこれアーケードより弾幕が激しいぞ。ちなみに限定生産らしいので多分入手困難。
アヴァロンコード
死ぬほど人を選びまくる一本。俺は結構気に入ったので続編が出たら買うかも知れんが、他人に勧められるゲームじゃないんだよな。操作性というかインターフェースの改善で大化けするとは思うんだが。
キミの勇者
「ぬるゲーマーで何が悪い」という人にはピッタリだが、難易度の基準が明らかに妙な俺には不満の残る一本だった。とはいえ、決して酷い出来ではない。
ドローン トゥ ライフ
自分でゲーム中のオブジェをデザインできるという一点により評価を上げてる。パッケージの萌えっ子動物からは信じられないかも知れんが、洋ゲーなんだぜこれ。
エレビッツ カイとゼロの不思議な旅
古き良きアクションアドベンチャーを現代のテクノロジーで実装した一本。ステージギミックからボスの攻略まで、徹頭徹尾プレイヤーに推理させる硬派な作りだ。パッケージのファンシーさは完全にデコイ。
エルミナージュ DS Remix
プレイしたのは今年だけど、購入したのは去年(今年に入るまで別のゲームやってた)。現代的な Wiz で説明終了なゲームであり、つまり Wiz が嫌いな人は回れ右。

えーと、たしかこれで全部だったはず。我ながら無茶苦茶なラインナップだ。あと魂斗羅 DS とかソーマブリンガーとかバンガイオーとかプレイしたのがかなり遅いけど、これは世界樹IIを遊んでいたので買いそびれてたんだよな。おそらく今年はセブンスドラゴンの直近のタイトルが同じ目にあうだろう。

それで購入したゲームのジャンル事の内訳は

  • 2Dアクション: 3本
  • アクションアドベンチャー: 1本
  • アクションRPG: 2本
  • シューティング: 2本
  • RPG: 3本

というわけで、なんか小学生の頃から遊ぶゲームの比率が全然変わってないな俺。通勤中に遊ぶことを考えるとシビアなアクションゲームは厳しくなってきてるんだが、それでもついつい買ってしまうんだよな。あと全部 DS のゲームだけど、俺は今のところ DS しか持ってないのでこればっかりはどうにも。というかぶっちゃけ DS で出てるゲームだけで満足してるし。