数ヶ月に一回ぐらいの割合で押切蓮介祭りが開催 (=単行本が4冊ほど同時発売) されるのだが、クソッタレなことに地元の本屋では「でろでろ」と「ゆうやみ特攻隊」しか置いてなかった。まあ、残り二冊の片方はかなりの割合で初期のカオスな短篇のお蔵だしだろうから、安牌二冊を買えたとも言えるのだが。
「でろでろ」は留渦ちゃんの可愛さが臨界点を突破してメルトダウンしてた。あと水面お姉ちゃんも相変わらずだった。要するに最高だった。本当、初期のアヴァンギャルドとかそういうのを通り越してぶっ壊れてた意味不明な作風からは想像もできないな。もしもデビュー前後の作品と今の奴を予備知識ゼロで読ませたら、絶対に同じ作者とは気がつかないだろう。
「ゆうやみ特攻隊」はえらいことシリアスな話になってきて、前巻のコメディタッチの部分が想像も出来ないほど。むしろ本格的な伝奇ものになってきてないかこれ。近代社会から隔離されたような島に伝わる因習におぞましい秘密を持った一族、実にこの先が楽しみ。多少強引かもしんないけど実にテンポよく進むので、近代少年漫画的スパイラル (=引き延ばし、金太郎飴的バトル) に辟易してる身にとってはそれも高評価。
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