「そういやギター始めて 1 年と 9 ヶ月になるけど、妹以外に演奏聴かせたことなかったなあ」「いっちょ宅録でもやってみっか」「曲は Black Sabbath の N.I.B. がいいんじゃねえか?」「クリスマスが近いってのによりによって Sabbath!」と思って録音してみたんだが。何というかその、すごく謝りたい気分。
まずは言い訳させてくれ、フルタイムのプログラマとして働きながら練習時間を捻り出すのは結構大変な事なんだ。楽器の演奏もとにかく継続しないことには話が始まらないのだけど、とにかく平日に 30 分でもいいから練習するというのは案外難しい (だって本業の修行もしないといけないし)。
言い訳が済んだので製作過程の事でも書いてみる。
というわけでぶっちゃけ出来ることなら全パート差し替えたいんだけど、まあ若気の至りと言えるうちに恥をかくのは悪いことばかりじゃないので公開。以下、自己ツッコミ。
次に機材の紹介。
上は MTR で、 BOSS の BR600 という多分割と安い奴。いくらだったかは憶えてないけど、多分 30,000 円かそこら (もっと安かったかな)。ドラムパターンが作れてエフェクトもいろいろ入っていて、これはなかなか遊べる。
下は愛用のギター、 Jackson Stars の KV。まるで「世の中には二つの音楽がある。ヘヴィメタルとハードロックだ」とでも言いたげな取り返しの付かないボディが最高だ。ヘッド落ちが激しいという変形ギター特有の弱点はあるけど、重量は割と軽めで立って弾く時の負担は思っていたほどでもない。前に前に一番安いモデルとか書いた憶えがあるけど、実は二番目に安いモデル。セールで一番安いモデルの値段になっていたので買ったんだった。
とりあえずどうにか一曲仕上げた感想としては、えらいこと疲れた。面白かったんでまたやりてぇとは思うんだけど、これはちょっと時間と体力との相談だなあ。まあ、それよかもっときちんと練習する事が大前提なのだけどな。
何かとバカにされるケータイ小説だけど (いや、ちょっと読んでみたら俺も「うわぁ」と思ってしまったけど)、これが文化として根付くのか、単なる一過性のブームあるいは麻疹みたいなガキの通過儀礼で終わるのかは少し興味がある。
俺が考える文化として根付いているかどうかの境目は、まずは 10 年選手のファンがいるかどうかだ。もしも今ケータイ小説を読んでるガキが 10 年経ってもケータイ小説を読んでいて、それがごく当たり前の光景だったら最初のハードルはクリアだ。次のハードルは新しい世代のファンが付いているかどうか。これはまあ当たり前か。
そうなると「大人になったらロックは卒業」という意味不明な風潮のある日本ではロックが文化として根付くことは永遠になさそうだという結論になる。
このぐらいの時期になるといろんなサイトで「今年のアルバムベスト 10」という記事が出てくるのだけど、俺は買ってるアルバムが新譜とバックナンバーがまぜこぜで整理が付いてなくて、さらにベストなんとかを選出出来るほど新譜を買ってない気がしなくもない。なので、多分今年出たアルバムの中で印象に残っているものをいくつか。
まずはやはり Paradise Lost の "In Requiem" だろう。ぶっちゃけ前作の方が好みなんだけど、これはこれでいい曲が詰まっているので気に入ってる。やはり Greg Machintosh のプレイは素晴らしい。それにしても Nick Holmes はかつてはデス声で歌っていたとは信じられんよな。
Arch Enemy の "Rise of The Tyrant" は期待に違わぬ出来で、改めて Amott 兄弟のプレイが非常に俺の好みであることを確認。兄貴の Michael もそうだけど弟の Christopher も好きで、特にメジャーキーでの切ないメロディがたまらない。このアルバムのハイライトは間違いなく本編ラストの "Vultures" で、曲自体も素晴らしい出来だけど特に 03:57 辺りから始まる Chris のソロはかの名曲 "Silverwing" をも凌ぐ超名演。メジャーキーへの転調 -> 歌うようなメロディ弾き -> コード進行と相まっての高揚感のある速弾きは悶絶もの。ちなみにこのソロは Young Guitar の DVD コンテンツに収録されてたんだけど、これ普通のギタリストには無理だろう。どう考えても生物学的に辻褄のあってない運指だぞこれ。
Blood Stain Child の "mozaiq" もかなり良かった。トランス系の電子音楽パートと北欧系のアグレッシブな叙情的ギターパートがデスメタルのリズムの上で交錯する様は実にハイテンションで、ある意味 Dragonforce に通じるテンションの高さがあるかも。まあ、こっちの方がギターソロが遥に魅力的なわけで、その点じゃあ勝負にすらなってないんだけどな。
日本人に受けそうなメロディなのに全然日本じゃ売れてないっぽい W.A.S.P. の "Dominator" は当然まあマンネリなわけだが、別に新しいメタルの追求は若いバンドがやってりゃいいわけで、既に実績があって音楽性も確立してるベテランバンドはむしろ、自分たちのスタイルを突き詰めてどれだけのものが作れるのかという方向性でやってもいいんじゃねえかな。なので、俺は "Dominator" の出来には満足してる。でもリードギタリストは前任の方が好きだったかなあ。
とりあえずパッと思いついたものを 4 枚ほど書いてみた。あんまり書いていて気がつかなかったけど、見事にゴシックメタル、メロディックデスメタル、新種、オールドスタイルから一枚ずつだ。別にどーでもいいことだが。
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